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2018.12.01 07:48

有恒会大阪北支部 第563回例会開催

と き 2018年11月22日
ところ 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6F)

第563回例会を大阪市立大学文化交流センターで開催。参加者21名。

 今回の講演は、「健康寿命延伸の為の栄養・食生活・身体活動」。

 講師は、大阪市立大学大学院 生活科学研究科 医学博士・栄養学博士 由田 克士教授 

 今回は、初めて生活科学部(旧家政学部)の講義。甘田世話役から、石川県人会での出会いで今日の講義を由田教授にして頂く事が出来た経緯の説明。続いて由田教授から元ヤンキースの松井選手、元森首相と同郷であることの紹介があり、講義に入りました。

 全国市区町村別の平均寿命で上位10位、下位10位の厚労省の資料の説明。レジメに添って、平均寿命と健康寿命の差、栄養と栄養素の違い、食事は、主食・主菜・副菜のバランスと適正な量が大事。日本が戦後最低だった平均寿命が1970~80年代に世界一になった事、その理由は①国民皆健康保険システム②衛生を好む文化③高い教育水準④平等主義的な社会⑤食生活や身体活動での好ましい伝統があった事であると。また、日本人の食生活の変化、死因別にみた死亡率の推移、地域別の食塩摂取量推移、飲酒量と循環器疾患との関係等々、詳しく説明頂きました。後半は、シニア世代が元気に過ごす為のポイントの説明で、サルコペニア、フレイル、ロコモティブシンドロームにならない為に食事・適度な運動と、体重、血圧他健康管理の大切さを短時間で、わかりやすく説明を頂きました。

 シニアの受講生には、とても参考になり意義深い90分の講義でした。

文責 白崎

出席者(卒年順・敬称略)
岸田(S23高商)、中務(S34法)、吉川(S35経)、羽原(S38商)、岸本(S40工)、広瀬(S40経)、狩野(S40経)、久保(S40経)、北野(S42経)、村木(S42商)、杉谷(S44経)、大重(S44経)、牧野(S44経)、喜多(S44法)、高桑(S45経)、橋本(S49商)、藤木(S49商)、中村(S63文)、北支部 支部長 小林(S44法)、世話役 甘田(S40経)、監事 白崎(S45商)

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由田 克士教授(Katsushi YOSHITA)からのメッセージ

 2010(平成22)年4月に着任しました。これまでに私は金沢医科大学病院に10年間勤務した後、ノートルダム清心女子大学人間生活学部の教員を経て、前任の国立健康・栄養研究所で、国民健康・栄養調査、日本人の食事摂取基準、特定健診・保健指導など厚生労働省の施策に関連した取り組みに関わってきました。また、研究面では、栄養と血圧に関する国際共同研究(INTERMAP study)、生活習慣病予防のための長期介入研究(HIPOP-OHP study)、国が実施した循環器疾患基礎調査ならびにその後継調査における対象者の長期追跡研究であるNIPPON DATA(National Integrated Project for Prospective Observation of Non-communicable Disease And its Trends in the Aged)研究などの大規模な疫学研究にも参画しています。

 また、身近な地域や職域における栄養・食生活の改善とそれらをとおしての効果的な健康増進や生活習慣病等の疾病予防対策の構築についても研究テーマとしています。

 このため、地域や職域に出向き栄養調査を実施したり、健康・栄養教育を行うなどのフィールドワークを特に重視しています。また、得られたデータは、栄養疫学的な手法を用いて、客観的且つ科学的に解析し、次のステップへ繋げられるように努力しています。このようなことから、都道府県、市町村、保健所などに勤務する行政栄養士、職域に勤務する産業栄養士、関連する研究機関や他大学との積極的な連携を視野に入れています。

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